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らてらて保育園で毎年行われているたなばた祭り。
園児やその家族で賑わうこの祭りでは、多くの園児が園庭にある大きな笹の木に短冊を飾るのだという。


ある年、7月7日。

一際目立つところに飾られた1枚の短冊が、さやかちゃんのものだと気づいた雅人は、自分の恋が叶うことはないと悟った。

一体どういうこと?
[輝夜]

【ウミガメ】21年07月07日 21:11

七夕の日のスープ。

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解説
 
 燃えるような、身を焦がすような。そんな恋では、なかったと思う。
 ただ、そばにいたいと、幸せにしたいと、そう思わせるひとだった。

 沙織さん。

 らてらて保育園に娘を預けることを決めたあの日に、ふと目に止まったひと。
 彼女は、俺と同じ片親であり、娘と仲の良いしおりちゃんの母であった。ある晴れた夏の日、それを知った。
 特別な目で見つめるようになるには、それだけで十分だった。
 さやかちゃんを見つめる彼女の宿す暖かな微笑みに、気づけば微笑んでいる自分がいた。

 若い頃の何もかもを吹き飛ばすような熱情はなくとも、紛れもなく、これは恋だった。


 笹の木の1番上、俺が手を伸ばしても到底届かないところでさやかちゃんの短冊が揺れている。
 誰がさやかちゃんを肩車して、短冊を吊るさせてあげたかは知らない。あの沙織さんが選んだのだから、きっと俺よりずっと彼女にふさわしい、立派なひとなのだと思う。それは胸を張って断言できる。

 でも。でも、少しだけ――。

 そこに立つのが俺だったら、なんて考えてしまうのは、仕方の無いことだと思う。
 かたん、と恋の終わりを告げる音が聞こえたような気がした。

 こんな年になって失恋か、と小さく笑う。
 久しぶりに味わう味は、やはりどこまでもほろ苦かった。



簡易解説
らてらて保育園に娘を預けている、現在独身の雅人。
雅人は、同じく独身である、さやかの母の沙織に想いを寄せていた。
ある年の七夕の日。1枚だけ大人の身長を遥かにこえる高いところに飾られたさやかの短冊を見て、短冊を飾る時にさやかが誰かに肩車されたことを察する。
子供とはいえ、沙織に肩車はできないので、雅人はさやかに父親ができた、つまり沙織が再婚したことを察し、恋が叶うことはないと悟った。
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