「梅神トンネルの怪・裏」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
━━梅神トンネルには、こんな噂がある。
「夜に徒歩で梅神トンネルに訪れると、トンネルの中間あたりで妖怪マッハジジイが現れ此方を追いかけてくる。マッハジジイは頗る足が速く、追い付かれることなく入り口まで逃げれば助かるが、捕まれば無惨に食い殺されてしまう。」
そんな噂を聞いた陸上部エースのウミオが部活帰りに梅神トンネルに向かうと、果たしてマッハジジイは現れた。
一目散に入り口へと切り返したウミオであったが、マッハジジイもウミオ以上のすさまじい速度で追ってくる。
もし仮にウミオが生還したとすれば、マッハジジイの何が遅かったのだろうか。
器用さんにオマージュ許可を頂きました!本日23:59で〆!!
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ある日の部活でマッハジジイの噂を聞いたウミオは、部活帰りに同じ部活のカメオを連れて梅神トンネルに向かった。
強豪陸上部のエースとしての自負を持つウミオは、仲間に「自分はマッハジジイよりも足が速い」ことを証明したかったのだ。
正直嘗め腐っていたウミオ達であったが、彼らがトンネルの中間あたりまで来た時、暗闇からおぞましい気配を放ちながら不気味な老人が現れた。
まさに目の前で起きてしまった超常現象に動揺したウミオであったが、日本有数の強豪である梅神高校陸上部エースの彼には自分は誰よりも足が速いのだという自負があった。
陸上部エースとしての自負を持って入り口へと切り返したウミオ、それと同時にカメオも走り出した。
…数秒おいて、マッハジジイが動いた。
その瞬間に背後から悲鳴が上がる。
走りながら振り向いたウミオの視線の先で、カメオがマッハジジイに押し倒されていた。
あり得ない。マッハジジイは数秒遅れて走り出した。少し自分からは遅れていたとは言え、カメオだって強豪の陸上部員。こんな一瞬で追い付けるはずが━━━
ウミオがそんな考えを巡らせる中、マッハジジイはカメオの肉を背中から剥がし貪り出した。
悲痛な断末魔を上げるカメオ。
それは、間違いなく数秒後の自分の姿に重なるものだ。
恐怖に支配されるウミオだったが、その時あることに気付いた。
マッハジジイがカメオの肉を食うのが、遅い。
ウミオの中で全てが繋がった。
マッハジジイももう歳なんだ。
脂っこいものとかは中々食べられないんだ。
歯も入れ歯だし、顎の力も弱いから、人肉ももう中々噛みきれないんだ。
━━食べる速度が、遅いんだ。
一気に生への活路を見いだしたウミオは、振り返るのも止め全力で逃げ出した。
自分達が入ってきた入り口まで200メートルほど。マッハジジイのあの様子なら、きっと逃げ切れるだろう。
ウミオは泣きながら走った。
一年生の頃から切磋琢磨してきた、無二の親友を置き去りにして。
簡易解説
マッハジジイは食べる速度が遅いため、カメオを補食している間にウミオは逃げ切ることができた。
テストプレイ:器用さん、靴下さん、霜ばしらさん、ほずみさん
物語:2票納得:2票良質:12票