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極度の貧しさにより、まだ赤ん坊の頃に両親と離れることとなったタカシ。
タカシは両親のいない逆境にめげず、事業を立ち上げ大成功。
人助けのために寄付をするなど、社会貢献も積極的に行なっている。

(いつか両親と会えたら、立派になったよって伝えよう。そして一緒に暮らそうって伝えよう。)

ある日、タカシは実の父親であるナガヅミと運命的な再会を果たした。
ナガヅミは涙ながらに、昨年妻が病死したことをタカシに告げた。

(ウソだろう?今さら…そんなことを言われても…。信じられない…。)

今まさに複雑な心境なのだが、なえたタカシの頭に浮かんだ「ことわざ」は一体なんだろうか?
[山椒家]

【ウミガメ】【闇スープ】22年03月14日 22:52

ジャンルミス→20の扉。なえぽよ。

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泥棒を捕まえて縄を綯(な)う
簡易解説・泥棒に入ったモロヅミを捕まえたタカシが、縛るために縄を綯っていた。


以下、長文です。

タカシ邸の玄関には、昨年亡くなった住み込みの女性使用人・ハナレとタカシが描かれた小さな絵が飾ってある。
ハナレは若い頃に極度の貧しさから盗みをはたらき捕まってしまった。それにより取り返しのつかない過ちを犯したらしいが、タカシはそのことについて深くは聞かずにおいた。
過去を全く感じさせずに真面目に働くハナレに、タカシは大きな信頼を寄せ、もはや家族も同然だと思っていた。


ある夜、寝付けなかったタカシは気分を変えるために邸内をぐるりと歩いた。
そこでタカシが見たのは、ハナレとの絵を持ち去ろうとする怪しい人影。

(泥棒だ!あの絵は2つとない大事なものなのに…!)

考えると同時に体が動いた。
あっさりと捕まった泥棒は、痩せこけた弱弱しい老人の男だった。

タカシ「あなたは一体何者なんですか?」
ナガヅミ「5年前から庭の手入れをさせていただいている、ナガヅミと申します。」
タカシ「うん?見た記憶がないですが…まあとりあえず話をすすめましょう。何故このようなことを?」

その瞬間ポロポロと泣き出すナガヅミ。

ナガヅミ「…実は昨年、妻が亡くなりまして…。その絵を見ていると亡くなった妻を思い出すのです。だからつい自分のものにしてやろうと…。」

タカシ(泣き落としかよ。流石にこの涙はウソだろう?今さら、そんなことを言われてもね。信じられないよ。)
あからさまに噓っぽい言い訳に呆れながらも、ナガヅミのしょぼくれた態度に心が揺れた。

突然、タカシはそこらにあった紐を重ねて、縄を綯(な)い始めた。
そしてついに縄が綯えた

タカシ「私は泥棒を捕まえて縄を綯いました。今からこの縄で泥棒をしばって外に放り出しますが、あくまで即席の縄。明日の朝までに逃げられたとしても恥ずかしくて誰にも言えない。」
タカシはそう言うとナガヅミの手を緩く結び外に連れ出し、自分の部屋に戻っていった。

翌朝、ナガヅミの姿はなかった。本当にタカシ邸で働いてるのか調べてみると、5年前から毎日欠かさず真面目に働いているようだ。今日もきちんと仕事をしているらしい。
絵を盗もうとしたのはほんの出来心だったのだろう。


タカシ(それにしても、ハナレと私の絵など金銭的な価値は無いと思うのだが。金に困ってるなら他に盗むべきものはあったのに、あれは何だったんだろう?)

ナガヅミとハナレ。
二人のタカシを見る目が、他人を見るそれではなかった。
タカシはまだそのことを知らない。
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