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あなたはいた、僕の足の上に」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
ドラさんと初めて出会ったのは、僕が小学校に入る前の年だった。
ドラさんは近所に住んでいて、僕が小学校に通うようになると
ほぼ毎日顔を合わせるようになり、よく遊んでくれた。
僕はドラさんから、この世界を生きる上で大切な事をたくさん教わった。
ドラさんは、僕を守るために戦ってくれたこともあった。
でも、僕が高校生になった頃、ドラさんは昔のように体が動かないと言うようになり、
そしてある日突然いなくなってしまった。

月日が経ち、大人になった僕は、ドラさんに教えてもらった回し蹴りをした。
そのとき僕は、ドラさんと自分が 想像以上に固い絆で結ばれていたことを知ったのだった。
なぜだろうか。
[油獣]

【ウミガメ】22年08月16日 22:24
解説を見る
すっかりオッサンとなり 体の衰えを嘆くドラさんは、僕にこう言った。
「俺くらいのオッサンの股関節は、俺とお前の絆なんかよりもずっと固いんだ」
これが、僕が最後に聞いたドラさんの言葉だ。

それから月日が流れ、当時のドラさんと同じ年齢になった僕は、回し蹴りをしてみた。
僕は、オッサンになった自分の股関節がいかに固いかを知った。それは想像以上だった。

「俺くらいのオッサンの股関節は、俺とお前の絆なんかよりもずっと固いんだ」
ドラさんが告げたこの言葉は、
「僕とドラさんの絆は大して固くない」という意味では決してなかったのだと、僕は初めて理解した。
これまで長年に渡りオッサンの股関節の固さを過小評価し、
それに伴って ドラさんとの絆をそれよりもさらに弱い物だと解釈していた自分の
若さゆえの過ちを、僕は悔やんだのだった。
物語:2票
全体評価で良質部門
トリック部門
物語部門
>>コメントなし
畑多賀康夫>>哀愁漂うクスリと笑える喜劇でした。
納得部門