(今、18人いるよ)
いらっしゃいませ。ゲスト様 ログイン 新規登録
冥土乃土産DIVE」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
およそ半年前の 静かに雨が降る日の晩、トモコは入浴の際、意識を失う程の事故に見舞われてしまった。
トモコの命に別状はなかったが、それ以来トモコが外出したり運動したりする機会は減少し、家で静かに過ごすことが多くなっていた。

そんなある日。
トモコは、孫のユウタに尋ねた。
「ユウ君、何を踊っているの」
「これが踊らずにはいられるかい。来月USJに行くことが決まったのさ。一昨年ユニバーサル・スペード・ジャポンに皆で行った日から、次にまた行く日が来るのを僕はずっと待ち焦がれていたんだ。それがいよいよ叶うのがうれしくて、僕は踊っているのさ」
「ユニバーサン…? 何?」
「ユニバーサル・スペード・ジャポンだよ。高所から急速落下するスリリングなマシンに、水しぶきの上がる大迫力のアトラクション、さらには大きな恐竜や小さなカメムシがいる国内最大のテーマパーク、おばあちゃんの時代の言葉で言えば遊園地さ。おばあちゃんも一緒に行こうよ」
すると、トモコの長女サオリが口をはさんだ。
「こらユウタ。おとなしくしなさい。それに、おばあちゃんは遊園地なんかには行かないから、お留守番なのよ」

確かに、トモコがこれまで遊園地に行ったのは、サオリが小さい頃に連れて行った2回ほどのみで、
トモコが今より活動的だった時代でも、遊園地を訪れる機会というのはなかった。
だが。

「待ちなさい」
トモコの脳裏に、およそ半年前の入浴の際に見舞われた あの事故の記憶がよぎる中で。
「私も行くわ。その遊園地」
なぜトモコはこう発したのか。
[油獣]

【ウミガメ】23年01月30日 23:40
解説を見る
トモコは小さい頃から絶叫マシンが苦手だったが、遊園地に行くと同行者に無理やり乗せられてしまい、
嫌な思いをすることになるので、なるべく遊園地全般に近づかないようにしてきた。
大人になってからこれまでで、長女サオリを連れ家族で2回ほど遊園地に行ったが、
そこでも夫に無理やり乗り物に乗せられ大喧嘩になり、
以来一切遊園地に行くことはほとんどなかった。

だが、およそ半年前の入浴でヒートショックによる失神を起こし、
トモコは医療機関から「心臓が悪い」という正式な認定を受ける形となった。
今遊園地に行っても「心臓が悪い」という理由で絶叫マシンに乗せらなくて済むと踏み、
トモコは「遊園地に行く」と言ったのだった。
物語:1票納得:2票
全体評価で良質部門
トリック部門
物語部門
貧困太郎>>コメントなし
納得部門
わかめ>>コメントなし
貧困太郎>>コメントなし