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ウミコのために毎朝コーヒーを淹れる。
それが僕の日課だ。

彼女の好みは角砂糖を二つに、粉末ミルクをスプーン一杯。
初めてこれを彼女に振る舞ったとき
「甘さが際立っていて心がホッとします。」
と言っていたのを良く覚えている。

今日もいつものようにコーヒーを淹れたのだが、
彼女は少し怒ったように一言呟いた。
「ブラックがいい。」
それを聞いた僕は心から嬉しく思った。



これはどういう状況か。
[やや]

【ウミガメ】23年04月20日 18:38

ご無沙汰してました。コーヒーは砂糖必須の人間です。

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簡易解説:

ブラックコーヒーの好きだったウミコは事故によって食の嗜好が変化し、甘いコーヒーを好むようになった。
そのため「僕」は現在のウミコの好みに合わせたコーヒーを毎朝彼女に振舞っていたのだが、今朝ウミコが甘いコーヒーを拒否して、ブラックコーヒーを要求してきたことから彼女の記憶が戻ったことを悟り、「僕」は心から喜んだのであった。


-以下蛇足-
ウミコが不運な事故により記憶を失ってから数ヶ月が経った。

幸いにも目立つ外傷はなく、彼女の見た目は事故以前と全く変わっていない。

だが他の何もかもが変わってしまった。

歩き方が違う。
キビキビと背筋を伸ばして歩いていた彼女はもうおらず、今はどこか申し訳なさそうにゆったりと歩くようになった。

喋り方が違う。
口数も少なくぶっきらぼうな喋り方はなりを潜め、今はとても丁寧に話すようになった。
敬語なんて間違っても使わなかったから
「甘さが際立っていて心がホッとします。」
なんて言われたときにはとても驚いたのをよく覚えている。

甘さと言えば食の嗜好も違う。
以前の彼女は甘いものが好きではなく、コーヒーは絶対にブラックしか飲まないと豪語していた。
缶のカフェオレを買っていったときには飲んでもくれなかったっけ。

確かに以前のウミコはそっけないタイプで2人の間には所謂甘い雰囲気が足りていなかったかもしれない。

むしろ今の彼女の方が物腰柔らかで女性的と言えるかもしれない。

だが僕はぶっきらぼうでクールな彼女との気の置けない関係が好きだったのだ。

それでももう二度と彼女の記憶が戻ることはないのだろう。
そんな絶望を抱きながら僕は今日もミルクと砂糖をコーヒーに入れる。

すると僕の様子を見ていたウミコが
「ブラックがいい。」
とぶっきらぼうに呟いた。

今日から甘さ控えめの日々がまた始まる。
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