「【らてクエ21】不屈の薬」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
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要約:研究員のカメオは、崇拝する人物(Aとする)へ捧げる不老不死の薬を作成していたが、敵にその研究が露見しそうになっていたことを知った。完成した不老不死の薬をAに託し自分は自殺することで、不老不死の薬は作成が失敗し、カメオ自身がその性能テストの過程で事故死したのだと推察させ、敵の油断を誘った。
解説:
目の前の毒薬を見つめるカメオ。他の人には一目にわからないかもしれないが、誰よりも薬のことを研究してきたカメオであれば、この配分で毒薬ができることはよく理解している。
自らの研究成果を逆利用して作った毒薬を、カメオは少し残して飲み干した。
幼い頃からずっとずっと、不老不死を実現させるのが夢だった。体が弱く勝負には負けてばかり。そんな自分でも不老不死の薬があったら、アニメのヒーローみたいに誰にも倒せない不屈の人間になれると思ったから。熱心に勉強するカメオを、馬鹿げていると言ってみんなはもっとバカにした。
研究がうまくいけば、もうそんな奴らにも負けることはない。そう思っていたが、それも違った。薬の完成までの過程でできた滋養強壮の薬は、研究仲間に成果を奪われた。自分一人が強くても、みんなによって倒されてしまうのだとカメオは思い知った。
そんなとき、あの人は自分を救ってくれた。人に追われる立場だったあの人は、カメオに理解を示し、自分の研究を肯定してくれた。
カメオは確信した。この人なら、自分を認めない人々を倒してくれる。誰にも倒されない不屈の人間になれる。この人を介してなら、自分は、自分が夢見た「本当の不老不死」になれるのだと。
あの人の支援のもとで、カメオは研究を続けた。そしてついに不老不死の薬を完成させたが、カメオは満足しなかった。これを自分が飲んでも、完全な不老不死にはなれない。自分はいつか、あの人の考えに賛同しない人々に、悪い奴だと言われ捕えられ、彼らに屈して精神は朽ち果てるだろう。カメオは弱い自分に絶望していた。同時に、不老不死の薬を作るという一つの夢を叶えた今、これ以上苦しみながら生きる意味はないとも思った。
だからせめて、あの人に不老不死になってもらう。あの人に完成した不老不死の薬を託し、配合のメモは燃やして捨てた。あの人が不老不死になったことが人々にばれなければ、彼らはいつものようにあの人を銃で捕えようとする。あの人がこれから不老不死の肉体になることを、人々に知られてはならないのだ。
この研究室が直に特定されつつある状況で、自分が自殺すれば、不老不死の計画は失敗に終わったと見なされ、人々は油断する。
その時になって、自分の夢を叶えてくれれば、とカメオは思った。
そこであの人がみんなを支配して、誰にも負けない不屈の『不老不死』になれば、自分の夢はそれで十分だ。毒薬に削がれる意識の中、カメオはそう思案した。
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翌日、世界的な犯罪組織が管理する研究所が見つかり、研究員の遺体が発見された。
出てきたノートには、でたらめな配合表と、不老不死の文字。男は自分が不老不死の薬を完成させたのだと思い込み、毒薬と共にその薬を飲んで事故死したのだと推察した。
無敵の肉体を手に入れたと勘違いし、間抜けにも自分を実験台にして毒薬を飲んだ。毒への耐性は当然なく、自分の飲んだ毒薬であっけなく死んだ。馬鹿げた顛末を辿っただろう研究員を、みんなバカにして笑った。
簡易解説:
不老不死の薬が完成したとバレないようにしたい。研究室で毒薬を飲んで自殺し、傍目には、本当は不老不死の薬は完成しなかったのに、完成を思いこんで、その効果を試すために毒薬も飲んだために事故死したと勘違いさせようとした。
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