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人気YouTuberグループ『らてらるず』の一人、幕雅府院ハヤトに本気で恋をしてしまったヒトミ。
叶わぬ恋だろうと思いながらも日に日に募る気持ちを抑えられなくなった彼女は、家にある中で最も思い入れのないぬいぐるみを、自宅のリビングに飾ることにした。
一体なぜ?
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『要約』
ハヤトと同じく『らてらるず』の一員であるヒトミ。
告白が成功すれば良いが、もし振られてしまった場合には、今まで通りの関係を続けるために「この告白はドッキリである」という嘘をつくことに決めた。
その嘘の整合性をとるために、ヒトミ宅での告白をぬいぐるみに仕込んだ隠しカメラで撮影する準備をした。
※思い入れのないものを選んだのは、カメラを仕込む関係上、手を加える必要があったからである。
ハヤトと同じく『らてらるず』の一員である水平坂ヒトミ。
5人組としてずっと対等に切磋琢磨してきた仲であり、これから頑張らなくてはいけない時期にグループ内恋愛など認められない。
みんな、特にリーダーのハヤトはそう考えているのだろうと、彼女は気持ちを伝えられずにいた。
しかし誰よりも近くでハヤトを見つめる時間はあまりにも長く濃密で、残酷だった。
次第に恋心が抑えられなくなった彼女は、自宅にハヤトを呼んで想いを告白することに決めた。
告白がうまくいけばいい、ヒトミは心からそう思った。
だがそう楽観視できない状況であることもわかっている。下手をすればこれまで積み上げてきた信頼が崩れるかもしれない。
もし断られたとしても今まで通りの関係を続けていくためにはどうすればいいか、悩んだ末にヒトミが出した結論は、「この告白は『らてらるず』のドッキリ企画である」という嘘を保険として準備しておくことであった。
自宅にハヤトを呼び、告白する。
受け入れてもらえればそれでよし。晴れてこの想いが報われる。
受け入れられなければ、彼女は涙を流すだろう。彼は謝罪をするだろう。わかってくれると嬉しいと、そう優しく言うだろう。
そして彼女は無理に笑って告げるだろう。
『ドッキリ大成功』、と。
さて、この嘘を真実にするためには、告白の一部始終を撮影しておき、いざという時に実際に動画として公開できるように準備しておかなければならない。
押し入れからいつ買ったかも覚えていないクマのぬいぐるみを取り出したヒトミは、その体を切り開くと、内部に隠しカメラを仕込み、リビングの隅の棚の上に飾った。
ちょうど部屋のソファで話す2人が捉えられる角度にぬいぐるみを調整すると、録画開始のボタンをそっと押した。
彼女は今、独り静かに彼を待っている。
用意してきた愛の言葉を、頭で何度も繰り返しながら。
この不恰好な思いの丈を耳にするのが、ハヤトだけになることを願いながら。
「ねぇ、こないだのらてらるず観た?」
「肝試しのやつでしょ?最近ドッキリ系多いよねー。」
「あ、また新しい動画でたみたいだよ。」
「ほんとだ。なになに、
『ご報告』?」
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全体評価で良質部門
輝夜>>
質問を重ねることによって分かってくる事実、その事実を元にした「その手があったか!」という発想、そして魅力的な問いかけ。「思い入れのないぬいぐるみ」が解説を読む前と後で全く意味が変わってくるのに感動です。エモンガな物語と合わせて、大好きなスープの一つになりました。
物語部門
ぺてー>>
これがガチ恋勢というやつなんでしょうか?
でもここはらてらてなので、普通の真相ではありません