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学校の下駄箱の前、同じ部活の先輩の後ろ姿を見かけた。
「先輩、今帰りですか?」
先輩は少しだけ動きを止めて、うん、とひとつ頷いた。
外を見れば大雨で、先輩も傘を一本持っていた。
その後、私は一つ嘘をついて、先輩もそれに嘘で返した。
私と先輩は、それぞれどんな嘘をついたと思う?
皆様は雨、お好きでしょうか?私は、好きな日と嫌いな日があります。
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解説
「私、傘を忘れちゃったんです。」
「じゃあ、貸してあげる。傘、2本持ってるから。」
長い解説
学校の下駄箱の前、同じ部活の先輩の後ろ姿を見かけた。
「先輩、今帰りですか?」
先輩は少しだけ動きを止めて、うん、とひとつ頷いた。
外を見れば大雨で、先輩も傘を一本持っていた。
…そして私も、傘置き場に傘を置いていた。
けれども、私はそれを隠して先輩に言った。
「私、傘を忘れちゃったんです。」
だから、一緒に帰って貰えませんか、と。
けれども、先輩は言った。
「じゃあ、貸してあげる。傘、2本持ってるから。」って。
そして、先輩は私に傘を押し付けて、帰ってしまった。
…傘を差さずに、走って。
すぐに嘘をつかれたってわかったけれども…私は、悲しいよりも心配が勝ってしまった。
それは、先輩の声が震えていたからか…先輩が、私に顔を見せないようにしてるって気付いてしまったからか。
なんにしても…なんだか寂しく空いた隣に、傘一本分、余分に重い腕に。
私は、雨が降っても降らなくても、明日の帰りも先輩を誘おうって決めた。
物語:3票