私はどうやら凄いランプを手に入れたようだ。
明かりがつくように喋ると明かりがつき、消えるように喋ると消えるようだ。
他にも明かりの色や光量も声で調節できるらしい。
実際に機械としてあるとは聞いていたが、まさかこんなランプにまで来ているとは、科学技術の進化には驚かされるばかりだ。
夜も更けてきたし、さっそく使ってみるとしよう。まずは部屋の明かりを消し、ランプの明かりに切り替えよう。私はランプに向かって喋った
「明かりをつけて」
・・・明かりがついた。だが明るすぎるようだ。少し下げてみよう。
「明かりの光量を下げて。」
・・・明かりが暗くなった。 これは寝る前のちょっとした読書に最適な量だ。
私はこれから夜が少し楽になることを楽しみにしながら最後に言った。
「明かりを消して。」
次の日
さて。今日も夜が更けてきた。ランプのお世話になろう。「明かりをつけて」
・・・明かりがつかない。もう一度言う。「明かりをつけて」
・・・明かりがつかない。 まさかたった1日で壊れたのだろうか。念のためもう1度言う。「明かりをつけて」
・・・明かりがつかない。
なんてこった。まさかたった1日で、しかも3回使っただけで壊れてしまった。
修理に出そうにも、説明書もなく型番やメーカーすら分からないうえに、そもそもランプ自体がよくよく考えると怪しい人物から手に入れたものだった。
仕方がない。粗大ごみの日に廃棄処分に出すか・・・
「タダより高い物はない」改めてそう思った男だった。
実際は、「3つまで、何でも願いを叶える魔法のランプ」だったことを男が知る由もなかった。
解説:魔法のランプを音声操作ランプ( https://www.irisohyama.co.jp/products/voice-activated/ceiling/ をランプにした感じ)として使った男は
明かりがつかなくなったことを、ランプやランプの音声認識の破損と勘違いし、その確認のために同じ内容で3回言った。
実際はランプの破損ではなく、ランプの操作で効力を使い切ったから使えなくなったのだった。