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カメコを傷心旅行に誘ったウミオだったが、
二人を乗せた飛行機は、奇しくも無人の孤島に墜落してしまった。

遭難から数日が経ったある日のこと。
島の外の様子を見に行ったウミオは、砂浜で産卵する一頭のウミガメを見つけた。

……そういえば、二人が生き延びる分の食料がそろそろ尽きてしまいそうだ。

すっかりホームシックになっている彼女のために、
彼女の故郷でよく食べられていた『ウミガメのスープ』を作ってあげよう。

そう思ったウミオだったが、すぐにこう考えなおした。

……いや、もし自分がウミガメのスープを彼女に振る舞ったら、
せっかくここまで生き延びたのに全て無駄となってしまうかもしれない。

これまでのことが水泡に帰すと考えたウミオは、
結局捕まえかけたウミガメを海に放してしまった。


さて、ウミオがウミガメのスープを作らなかったのは、一体なぜだろう?
[とろたく(記憶喪失)]

【ウミガメ】23年10月08日 20:59

はじめてSPしてもらいました。 この場を借りて大感謝:るょさん

解説を見る
《簡易解説》

失恋した人魚姫のカメコがウミガメのスープを食べれば、近くに海があることに気づいてしまい
海に身を投げて泡になってしまうかもしれないと思ったから。


《詳しい解説》(最終稿)

ウミオはカメコが人魚姫であることを知っていた。

ある日、ウミオはカメコが王子に対して失恋したのを知ってしまった。

そして、恋が叶わなければ海の泡になってしまうことも。

ウミオはカメコを慰めた。
カメコは声を発せないながらも、涙を流しながら海を見つめていた。

……きっと、故郷に帰りたくて仕方がないのだろう。
そんなカメコを不憫に思い、ウミオは彼女を傷心旅行に誘った。

――しかし、二人を乗せた飛行機は、悪天候の憂き目に遭い奇しくも墜落してしまう。

奇跡的に生き延びたカメコとウミオだったが、
電波も届かないまま救助を待ち続ける生活を余儀なくされてしまった。

歩くと足に激痛が走るカメコの代わりに、周囲の探索に出かけたウミオ。
すると墜落地点からほど近い場所に青い海と砂浜を見つけた。

どうやら、自分たちは海の孤島の真ん中に墜落したらしい。

……墜落したのが陸地でよかった。
もし海に落ちていたら、道半ばでカメコが泡になってしまっているところだった。

だが、近くに海があることを教えれば、
彼女のホームシックを助長してしまうかもしれない。

ただでさえ傷心の彼女を、更に落ち込ませたくない。

ウミオは、カメコに近くに海があることを隠しておくことにした。


そしてある日、ウミオは休んでいるカメコを起こさないように、
岩陰に囲まれた入り江へと足を運んだ。

相変わらず、船やヘリコプターのような救助の影は見られない。
代わりに、砂浜で産卵する一頭のウミガメを見つけた。
……そういえば、二人が生き延びる分の食料がそろそろ尽きてしまいそうだ。

ウミガメの肉は、彼女の故郷……海の王国では馴染み深い食べ物らしい。
せめて今ここでウミガメを捕まえて、
海に帰ることができない彼女のホームシックを少しでも和らげてあげたい。

そこまで考えて、ウミオはふと思いとどまった。

……いや、もし自分がウミガメのスープを彼女に振る舞ったら、
ウミガメの入手ルートを疑問に思って、自分の嘘に気づいてしまうかもしれない。

ただでさえ食料が困窮するほどには日数が経ってしまっている。
救助の目処もたたない状態で、近くに海があることを知ってしまったら彼女は……

……故郷に帰るために、足を引きずってでも海に身を投げようとするのではないだろうか?

それを自分が目を離した隙にやられてしまったら、
せっかくここまで彼女が生き延びたのも全て水の泡……

……もとい、彼女自身が海の泡になってしまうじゃないか。

そう思ったウミオは、捕まえたウミガメを海に放してしまった。



……さて、では二人は結局何を食べたのだろうか?



「……すみません。食料になりそうなものは見つかりませんでした。
 今日は、亡くなった他の乗客の肉を食べてしのぐしかなさそうです」

物語:2票良質:3票
全体評価で良質部門
アカミドリ>>コメントなし
トリック部門
物語部門
アカミドリ>>コメントなし
わかめ>>コメントなし
納得部門