カメオはカメコのトーク画面に文字を打っては消し、また打っては消している。
そうしてカメオは、長い時間をかけて文を作り上げたのだが、それをカメコに送信することも見せることも無かった。
一体なぜ?
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カメオは長い間片想いをしているウミコにラブレターを書くことを決意した。
今の時代はLINEなどチャットアプリで告白をする人も多いが、自分は手紙として渡そうとペンを手に取った。
カリカリ……カリカリ……
「あれ、これってどういう漢字書くんだったかな?」
手紙を書く途中で漢字が分からなくなったカメオはスマホの変換機能を使って漢字を調べることにした。
スマホの画面をつけるとちょうどさっきまでLINEでチャット(トーク)を行っていたカメコのトーク画面だった。
漢字を調べるだけだからちょうどいいかとそのトーク画面に漢字が分からない文字を打って、変換を行い漢字を確認してはその文字を消すという行為をカメオはそれから繰り返し始め、長い時間をかけて文(ふみ、恋文(こいぶみ、ラブレター))を作り上げた。
カメオは何回もそのラブレターを読み返し、ウミコに告白するため丁重に封筒に入れ、明日の告白に備えてカバンにしまったのだった。
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