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夢見るオッサンじゃいられない 「二物衝撃 No.③⑧」」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
職を失い、妻と息子も家を出て行ってしまった。
一度は妻の元を訪ねたが、門前払いを食らっただけだ。
「もう自分などどうなってもいい」と
タツオは朝まで酒を飲み、日中は眠りっぱなしという生活を送っていた。
ある晩、路上で他の酔っ払いとケンカになったタツオは、転倒して頭を強打し、意識を失った。


気が付くとタツオは、知らない場所にいた。
すると、その目の前にある道を 奇妙な姿の生き物が横切った。
タツオが子供時代に出会った妖精・ゴラスだ。
「ゴラス? ゴラスじゃないか! 久しぶりだな!」
「おや、見覚えのある顔。もしやサンドラか? それともナタリーか?」
「僕はタツオだよ。子供の頃に一緒に遊んだ」
「おお、本当だ、タツオじゃないか。久しぶり。あれから立派な大人にはなれたのかい」
「ハハハ、子供の頃勉強せずにあれだけ遊んでばかりいたんだ。立派な大人になんてなれるわけないじゃないか」
「そうかい。タツオはこんな所で何をしてるんだ?」
「それは僕にもよく分からない・・・。ゴラスは何をしてるんだ? というか、ここはどこなんだ?」
「俺かい。俺はこれから施設に行かなければならないのさ。急いでるからまたな」
「え、そんな。僕は置いて行かれるのかい」
「付いて来たければ、好きにしな」

施設にやって来た2人。
極彩色の花時計の前でチケットを受け取り、老朽化した鋼製のゲートをくぐって ゴラスと共に施設に入場したタツオ。
ゴラスに案内された施設の中は、動物園のような場所だった。
見た事のない不思議な生き物でいっぱいだ。
「やっぱりゴラスの連れて行ってくれる所は楽しいな。もうずっとここにいたいよ」
「そのチケットさえ持っていれば、いつでも来れるさ。ここにいたいなら、決して手放さないことだな」
大興奮のタツオであったが、普段明るい時間に寝ているせいか、しばらくすると眠たくなってきてしまった。
タツオはゴラスに尋ねた。
「この施設は、ナイトサファリとかやってないのかな」

ゴラスからその返答を聞いた時、この場所は自分がいるべき場所ではないのだと タツオは思った。
どういうことか。
[油獣]

【ウミガメ】24年03月15日 01:47
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ゴラスに案内された施設の中は、見た事のない不思議な生き物でいっぱいだ。
タツオはゴラスに尋ねた。
「この施設は、ナイトサファリとかやってないのかな」
ゴラスは答えた。
「この施設にいるのは、昼行性(の生き物)ばかりだから」


『この施設にいるのは、中高生(の客)ばかりだから』
ゴラスがそう返答したのだと思ったタツオは、
この場所が、大人となってしまった今の自分がいるべき場所ではないのだと思った。



気が付くと、タツオは病室にいた。
人の話し声が聞こえる。医者らしき人物と、妻だ。
妻の後ろに息子がいる。息子が、こちらを見た!
病室の扉を開け、3人は出て行こうとしている。
(え、そんな。僕は置いて行かれるのかい)

タツオは手を開いた。
握りしめられていた紙きれを手放し、タツオは息子の方へと向けて手を伸ばした。
不思議な生き物の絵と 不思議な文字の書かれたチケットが、病室の床に落ちた。
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