「月まで384,400km」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
小太郎は、じゃんけんする代わりに「綺麗な月だな」と月を指差した。
この状況を、「月」というワードを使って5文字で表してほしい。
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〖答え〗 月より団子
小太郎は、月を見るように誘導して友人の目を逸らした隙に、最後の一個の月見団子を食べた。
脈絡もなく、小太郎が「綺麗な月だな」と言った。
二人っきりでいても、甘酸っぱい雰囲気になったことなどない。
今だって、小太郎の表情も声もいつもと違う所は見つけられなかった。
そんなわけないのに、一瞬、告白のように聞こえてしまったのはなぜだろう。
動揺で鈍った頭のまま、小太郎の指先を追ってぼんやりと月を見上げる。
含み笑いが聞こえて振り向くと、小太郎が得意気な顔で団子を咥えていた。
縁側に置いた月見団子の皿が、いつの間にか空っぽになっている。
「ラスワンいただきー」
「えーずるい!」
反射的にそう返したけど、本当は団子なんてどうでもよくなっていた。
そんなに喜ぶなら、これからずっと譲ってあげてもいいとさえ思った。
今までの私なら、こんな風に遅れを取らなかったはず。
全力で、最後の一個を奪い合っていたはずなのに。
黙り込んでいたら不機嫌に見えたのか、小太郎が肩をつついてくる。
「何だよ、そんなに悔しかったのか?」
「別に…」
何と言ったらいいのかわからなくて、そのまま怒ったふりをして顔を背けた。
そのまま、涼しい夜の空を眺める。
もう一度見た月はきらきら輝いていて、それが無性に寂しかった。
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トリック部門
さなめ。[ラテアート]>>
みんなの共通理解を利用する王道の作問手法について、その王道に徹底的に分析され適した利用を上手く考えられていると感じます。一見難しそうでありながら情報の出し方も絶妙で綺麗だなと思いました。
ダニー>>
定番のセリフが持つ先入観を上手く利用した良問。シチュエーションをベールにしてしまい、それを造語で当てさせるという形式も斬新で素晴らしい。じゃんけんする代わりに、というクルーのチョイスがセンス的にも難易度調整的にもGOOD