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「おはよう、おっさん…??なんだよ、その格好?」
次の日の朝。私は浜辺で寝ていた彼を起こした。彼は私の姿を見て、ひどく驚いているようだった。
「…それ、俺のスーツじゃんか。なんで着てんだよ……ん?」
そして次に自分の姿を見たとき、彼の顔は真っ青に染まった。
「…なんだよ、これ。」
次の瞬間、私は渾身の力で叫んだ。
「船を沈めた船長がいたぞーーー!!」
私の後ろから、昨日の夜に島に流れ着いた人々が飛び出して、彼に掴みかかった。
「「「この人殺しがアアアァ!!!」」」
その後の有様は酷いものだった。人々は棒で殴ったり蹴ったり散々して彼を半殺しにした。
彼の周りから人が消えるのを待ってから、私は制服の襟を持って彼を海へと引きずった。
「おいおっさ…説明しろ…よ…」
彼はかすれた声で訴えた。
「…君が目覚めなければ、その場で殺してしまえばいいと思ったんだがね…」
私は彼の頭を海に沈めた。
ーーーーーー
そう。私こそ豪華客船の船長だ。私のミスで、大勢の人々とともに船を沈めてしまった。命からがらたどり着いた島は、全くの無人島であり、それでも随分と絶望したが、もっと恐ろしい事があった。
「人間」だ。
何人かの人間が島に流れ着いた。全て乗船していた客だった。法の及ばぬこの島で、人々が船員と同じ服を着た私の姿を見れば、怒って私を殺すかもしれない。だから私は制服を脱ぎ、人々の意識が戻る前に処理していた。偶然目が覚めてしまったこの男に、私はとっさに偽りの話をしたのだった。
ーーーーーー
「しかし『家』に気付くとはね…一瞬ヒヤリとしたが…君のおかげで私は『善良な人間』として、この島で生活できるよ、ありがとう^ ^」
彼は必死に手足をばたつかせて抵抗していた。私の周りに飛沫が飛んだ。
それはまさに、彼が島に着いて初めて目にした光景と一致していた。
唯一違うのは、私がハダカではないという事だけ。
(おしまい)
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解説
おっさんが島の住民というのは真っ赤な嘘だった。おっさんはカメオの乗船していた豪華客船の船長であり、自分のミスで船が沈んでしまったため、客に咎められることを恐れ制服を脱いだ。
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納得部門
ぺてー>>
ハダカのおっさんはずるいと思います
チャームがないわけがありません