扇風機の前で「我々は宇宙人だ」と言う少女。
それを見たカメオは、宇宙人の存在を確信した。
一体なぜ?
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《 簡易解説》
地球人にとって有害な環境下で、宇宙服を着なくても平気な少女は、
地球人とは異なる人間(宇宙人)であると確信した。
なおカメオは、非現実的な存在や力などは空想上のものだと
認識しているため、少女の正体の候補の中に、不可思議な力を持つ
存在は入っておらず、シンプルに、異星にいる地球人ではない存在
=異星の人間だろうと判断した。
意識を取り戻したカメオは、ぼんやりとする頭を軽く振った。
モニターで外を確認すると、そこは木々の生い茂る場所のようだった。
どこかに不時着したらしい。
完成したばかりの宇宙船の試運転をしていたカメオだったが、
途中でコントロールを失った宇宙船が暴走を起こしてしまったのだ。
幸い宇宙船に酷い破損はなく、自力で修理することができたが、
エラーを修正したデータの読み込みには少し時間がかかる。
カメオは、時間潰しに辺りを探索することにした。
静かな森を抜けると、一軒の民家が見えてきた。
興味をひかれ、そちらに向かったカメオだが、人影に気づくと、
大木の陰に身を隠して、そっと様子をうかがった。
縁側に座った少女が、扇風機に向かって何か話している。
声が変わるのが面白いのだろう。ニコニコと楽しそうだ。
カメオ自身も子供の頃、同じように遊んだ覚えがあった。
一瞬、ここは地球なのではないかと思ってしまいそうな光景だ。
建物や扇風機の造形、人間の姿形、扇風機の遊び方。
何もかもが地球のそれと似通っている。
だが、ここは地球ではないのだ。
探索に出る前に、座標を確認したから間違いない。
大気の成分データも異常値を示していた。
この環境下で、宇宙服なしに活動できる地球人などいない。
だが、扇風機で遊ぶ少女は、宇宙服を身につけていなかった。
それでも自然と呼吸しているし、動きや表情からも
苦痛は全く感じられない。
この環境に適応できる体質であれば、地球人ではないはずだ。
きっとこの星の住人ーー宇宙人に違いない。
そう確信したカメオは、宇宙人発見の興奮に震える手で、
少女の姿を映像記録に残した。
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