【正解を創りだすウミガメ】投票会場【第五拾壱回】　

メイン：①

問題文への回答について…。星を『天国から見た地球』に、二人が出会ったときを『男が誕生したとき』にすることで、謎が生まれにくい箇所に水平思考を編み込んでいる点が良いと感じました。細かい部分、お酒を飲んでいる場面の意味についても、独特の世界観と合わせ物語に意味を与えるものとなっている点も良かったです。

最難関要素：⑩

これに限らず、一言ではストーリーに進行を起こしづらく、説明が必要になってしまう点でNoで返された質問はほとんど難しそーですが、花札は知識を要求する点で殊更に難儀な質問だったように感じます。天国の何気ない風景に溶け込ませたナイさんすごい。 [編集済]

1＋

・メイン投票
②『かつての私へ。』（五日の黄身さん）

・最難関要素
⑨エアコンをつけたままにしない

エアコン…絶妙にファンタジーに落とし込めない要素だったので大変でした。

・サブ投票
エモンガ賞
②『かつての私へ。』（五日の黄身さん)

感想
私のものを除いて1作品のみだったので…
今回は書ける！と思ったのでつらつらと書かせていただきますね。

まず、問題文の回収自体はシンプル(？)で、こうはなりたくはないものだ、と思った女がよりにもよって未来の自分の姿だと、知識やら身体的特徴やらで解らされ、複雑な想いで男は泣かされる…というものですが。
この作品は、要素回収に無理矢理な部分がなく、あくまで自然に、自然に鮮やかに要素を回収していくのが読んでいて心地良く、要素回収と、それを支えるストーリーが素晴らしかったです。
特に、「幸せの形は人それぞれ」を、同じ人間であっても時が違えば変わるんだ、と「未来の自分と過去の自分が対峙している」というシチュエーションで、未来の自分が言うからこそ重みのある台詞に落とし込んでいたのがすごく好きです。

ラストシーンの、1度過去の自分の目線で回収された要素達が、未来の自分の言葉で、過去の自分へのメッセージとして再回収されていく演出がすごくすごく良くて、思わず鳥肌が立ちました。
天才だと思います。

要素や問題文以外のところで言うと…

伊るに佐る、0匹のイナゴに、フランスパン濃度…過去の彼がそれらを知らないと知っているであろうにも拘らず、訳の分からない言葉の羅列として捉えさせる為か、「未来の私は認識を変えられているからわからないだけだ」というジョークを言いたいがためにそれらを目的として口にしたのか…というか発音が出来ているという事は伊ると佐るの読み方を知ってるのか…？
(わからない人は、SCPで調べるとわかる部分があるかもしれません。)
という疑問はさておき。

一つわかるのは…

最初は、目的も本心も煙に巻き、過去の自分に未来のネタバレをしないままに、冗談なのか本当なのかわからない言葉で誤魔化していながらも、最初から最後まで彼女の目的は、過去の彼女がそうしてもらったように…か、或いは過去の彼女がそうして欲しかったようにか、最後に彼女が語った通り、過去の彼に寄り添う、というものだったことです。
だからこそ、過去の彼が未来の彼女に至るまでの過程の一切が語られる事が無くとも…彼女が過去に来るに至った理由も、彼女が彼から彼女になった理由も、何もかもが過去の彼にも、私達にもわからず仕舞いだったとしても、不思議と、もやもやした部分が残っていないのだと思いました。

最後に…これは偏った見方かもしれませんが。
五日の黄身さん自身も、主人公の彼等と同じように、書けないという時期があったのかなと思いました。
それくらいに、最後の未来の自分の、過去への自分に宛てた言葉は、実感が籠っていて、本当に優しくて、胸に響く言葉でした。
実際、五日の黄身さんにそのような時期があったのかは私にはわかりませんが…今回、この作品が読めて良かったなぁと感じております。

創作者として、心打たれるような作品でした。

1＋

【投票】
作品：①『とある小さな魂の話』（ナイさん）
要素：⑩花札をめくらない

健闘を称える意味で、一票お願いします。
サブ投票もナイさんに全BETでお願いします。

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↓↓ここから感想↓↓

まずは要素テイスティングからいかさせていただきます。

①寒気を感じない
季節を冬にしたのでそこまで難しい感じでもなかったですかね。
また、夏でもエアコンなどでやりようはあったな～と。

②保存しない
作品データ以外だと食べ物しか思いつかなかったかな～。
とはいえさりげなく入れられるので癖は少ないお味かと思います。

③不老不死になる
いや悩むよ。これのせいで非現実要素しか思いつかへんねん。
最難関というほどではないんですが、地味に頭抱えましたね。
無理くり言い回しを考えるほかなかったです。

④タオルを振り回す
⑤外でおとなしくしない
この二つのせいでもう頭ん中で湘南乃風がずっと真夏のJamboreeしててしょうがなかったですね。
フェス行くしかねえ！　ってなりました。

⑥幸せの形は人それぞれ
エモンガ要素。
充分この言い方だけでも使える味なので、ここに差をつけるのは、的な意味では難しかったかしら？

⑦精一杯の強がり
ここもエモンガ要素。
これについては特にナイさんの活かし方がうまかったな～と思いました。

⑧先送りにしない
言い換えとしては逃げない、って意味にもとれるので、物語の中における運命や宿命と絡められる要素なんじゃないかな～と思いました。
この絡め方も⑦と併せてナイさんが上手だったな～と。

⑨エアコンをつけたままにしない
暑なるか寒なるかどっちかにせぇって話ですね。
猛暑なので考えにくい要素ではありました。
「どういう状況ならそうなる？」って感じですね。

⑩花札をめくらない
いや浮くなぁ……浮っき浮きだなぁ……花札ルールわからんと情景描写にも使えんし。
しかもめくらない指定だからね。これを良い質問扱いにするような解説を作るのは骨が折れます。
最難関要素でした。

あとこれは全く関係ないんですけど、ナイさんの作品がこれまでOUTISさん主催で使ってたタイトルを札名として並べてて遊び心が感じられたので、そこが匠って思いました。

⑪何かを集めている
「何か」を別の何かに置き換えるのが嫌だったんでとりあえず意味不明の単語を並べときゃいいやってことばっかり考えてました。
その結果SCPにしか行きつかなかったですよろしくおねがいします

⑫砂が入っていた
(　ﾟдﾟ)､;’.･ﾍﾟｯﾍﾟｯ
まあ口に限らなくてもいいんですけど。
そのイメージでなんかずっと口の中ジャリッとした感覚になりました。


ここから作品感想です。長いです。

①『とある小さな魂の話』（ナイさん）
生まれる前の魂の話、という一言では片づけられないような深いテーマや教訓があります。
漠然とした不安を抱えながらも運命の日が来てしまって、もうとっくに生まれ変わる気にはなっていたはずなのに、ついその不安が現れて、そして他にチャンスを狙っていた者がその揚げ足を取るかのように権利を奪い取ってしまう。
「生まれる親は選べない」なんて言いますが、もしかしたら「一度そのチャンスを逃すと、二度とそれよりいい人生を選べなくなってしまうかもしれない」のかもな～なんてことを思いました。
「精一杯の強がり」をこう調理するのか～と。
いいですね、すごくいいです。

漠然とした不安を抱えながらも、徐々に心の準備をしだしてからのコレ。
仄かに覚悟を決めかけてからの、急転直下。
すっかりおじいさんに騙されてしまいました。
まあ、あのおじいさんもきっと同じことを辿ってきたんだからすごく必死だったんだろうな～と。
いずれにせよ、成り代わった彼はあんまりいい人生は迎えられなさそうですが。

すごいよね。そういう一期一会の作品を披露する大会が51回も続いてるんだから。
すごいよ、ホント。


②『かつての私へ。』
あの、今まさに土下座してます私。
なんでこの作品の感想欄で開幕土下座してるのかというと、あの、大変申し上げにくいんですけど。

すいません、私が書きました。この作品のギミック目的のために別名義で書きました。
闇明けたらこの野郎騙しやがったなと非難轟々に言われてもマジで文句言えないことしてます。
本当にOUTISさん、投稿を許可していただいてありがとうございます。
そして私の「隠しててください」のわがままにも付き合っていただけて本当に感謝しています。

未来の自分が過去の自分の一番つらい時期に来て寄り添ってあげる的な感じの話を書かせていただきました。
で、それを今まさに未来の自分が書いている的な構造ですね。
色々な部分に気づいてくれただろうか。
「いつかの君」に引っ掛けて「五日の黄身」なんて名称にしたりとか気づいただろうか。
みたいなことを考えながら書いていたんですが、マジでミリも伝えられてない気がする。
いやマジで滑ってる気がする。前例ないけど前例ないからこそ滑ったのか滑らずに済んだのかすらもわからんくて怖い。解説としての納得感も少ないし。
実際、男＝女でかつタイムトラベルしてるなんてのを出題して解説でやったらもうアンフェアどころの騒ぎではないですね、ハイ。
というか所々「↵」つけ忘れてるしね……急いで書き上げるもんじゃないなホント。

もし他の方の投票の中に拙作の感想を見つけたら、じっくり拝見させていただきます。
いやほんとごめん。マジでごめんなさい。
ほんともう勢いでどうにかやってしまってほんとすまない。
でもOUTISさんに許可をいただけてほんとにうれしかったです。これが最後の作品でも悔いはないです。

てなわけで、ありがとうございました。お疲れ様でした！
このがんばって捻りだす感覚、懐かしかったです～。 [編集済]

1＋

①メイン投票（必須）

タイトル・作者名・票数・感想

①『とある小さな魂の話』（ナイさん）1票
感想
「男は泣き女が笑った」というのを、そのままではなく、出産に置き換えたのが、まさに水平思考だと思い、選ばせて頂きました。
道徳的な感動ストーリーかと読み進めていたものの、ラストで古典文学のように鮮やかに裏切られました。
読後は私も小さな魂と同じく、しばらく呆然と置き去りにされてしまいました。
要素も天界と下界で世界観を分けることで矛盾なく整理されていて、読みやすさにも配慮されていてとても丁寧でした。
素敵な作品をありがとうございました。

1＋

②最難関要素（必須）

⑨エアコンをつけたままにしない(25)
明らかに「関係ありません」な質問で、物語の重要部分に落とし込むのが難しかっただろうなと思います。
しかも今回、不老不死要素によって非現実要素が確定しているにもかかわらず、エアコン要素のせいで大昔の時代設定が封じられているのがニクいです。
他にもタオルや砂など色々ありますが、特に読んでいて大変そうだなと感じたため、選ばせて頂きました。

1＋

③サブ投票（任意）

「匠賞」

②『かつての私へ。』（五日の黄身さん）
性別が違うのに同一人物というところが、勇気ある決断だったと思います。タイムトラベル、性転換、不老不死などSFてんこ盛りで、未来文明をフルに注ぎ込んでいるのもワクワクしました。
未来の私も愛嬌があるキャラクターで、季節感のある情景も相まって、ラブストーリーとしても美しかったです。勝手にぼっちざろっくのきくりちゃんをイメージしながら読んでました。
また、意図的に改行マークが入れてあるのもオシャレで、個人的に論文から逃げ回って、らてらてに登録して数日前から現実逃避させてもらってる身としては、締切に追われる義務感や産みの苦しみに真摯に向き合わされました。
ラストの怒涛の感情の追い上げには圧倒されました。
素敵な作品をありがとうございました。

「エモンガ賞」

②『かつての私へ。』（五日の黄身さん）

「スッキリ賞」

①『とある小さな魂の話』（ナイさん）

1＋

①『とある小さな魂の話』（ナイさん）に一票

①『とある小さな魂の話』（ナイさん）
途中までほんわかハートフルな物語かと思っていたのですが、まさかの衝撃展開でした。
親身になってくれる少女の正体がまさか神だったとは……。神様然とした容姿の老人がうまいミスリードになっていて、まったく疑いもしなかったです。
男がまだ生まれるまえだという点や、星が地球のことである点など、一筋縄ではいかない複雑なつくりのお話で読んでいて楽しい作品でした。
エンディングはちょっと後味悪めですが、衝撃の事実から余韻を残したままの終わりもこれはこれで好きです。

②『かつての私へ。』（五日の黄身さん）
一体どうやったら、この問題文からこの解説が出てくるんでしょうか。その創造力に感服です。
まず、男と女が同一人物というのが驚きです。自分にはない発想でした。
女の目的が謎で、未知の技術も次々登場し、まったく先の読めない展開に常にワクワクしながら読み進めました。
>突然のSCP< など小ネタも豊富で、読んでいて飽きない素敵な作品でした。

1＋