1910年、9月24日 09:47…
号外
《シャンデリア落下事故!犯人は怪人…?》
先日、ガメニエ宮にて名物でもあったシャンデリアが落下し今回の公演のプリマ・ドンナ、シャルロッテ・ウミチェルリ嬢が死亡。
ウミチェルリ嬢の他には誰もいなかったため、死傷者は彼女以外にはなし。
ウミチェルリ嬢は今回の公演のためにガメニエ宮に招かれており、両責任者の関係悪化も危ぶまれる。
今回の事故は「怪人」の仕業だという声もあるというが、警察は何の根拠もないと取り合っていない様子。はたしてホラ話に踊らされているのはどちらなのだろうか…?
1910年、9月23日 19:28…
「そうよね、きっと…次の舞台に備えなくちゃ。見ていてね…」
「…あら…?あなた方は…?
ご紹介が遅れました、私はこのオペラ座で歌手をさせていただいている、クリスティーナ・ガーメと申します。
ここは素晴らしいところですよ…?とても美しくて…
ああ、それと…
聞いたことがあるかしら…?最近、このオペラ座に悪い噂が流れているのだけれど、心配しなくて大丈夫。
きっと以前みたいなことにはならないわ…
…って、お客様に余計なことを話しちゃいけないわね、ごめんなさいね…?」
彼女は一瞬だけ目を伏せると、にこやかに微笑んだ。
「さて、皆様にも楽しんでいって貰わなくちゃ。なんでも聞いてくださいね…?」


正解条件:クリスティーナに––––––––––––。

怪人のこれまでの犯罪歴ってどんなものがありましたっけ?

彼は犯罪なんて犯してないわ!ただ、地下に人影があるからって…可哀想な人… [良い質問]

エリクさんがいるから地下には誰も行かないのですか?

何もないから、元々地下には誰も行こうとしなかったのだけれど、怪人の噂が流れた今じゃ尚更寄り付かないでしょうね…

先ほどはどなたとお話ししていたのですか?

んぅ…聞かれてしまっていたのね…?恥ずかしい…独り言よ…?最後の一言は彼に向けてだけれど…

ウミチェルリ嬢のことどう思っていますか? [編集済]

シャルロッテさんのことは…あまり良くは思っていないの…人々は天使だと言うけれど。ごめんなさい、性格が悪いって思われてしまうかしら…?でも。 [良い質問]

ウミチェルリ嬢の印象が悪くなるような出来事が何かありましたか?

いいえ、そしてこれからもきっとないわ。…彼女は賢いから。 [良い質問]

もし、ウミチェルリさんが亡くなったら、あなたはどう思いますか?

もし…きっと、嬉しくはないでしょうね…こんな風に。 [良い質問]

ウミチェルリ嬢にいじめられていたことを知っている人は誰かいますか? [編集済]

いいえ、誰も知らないわ。幼少期のことだから、きっと彼も。

最近のエリクさんの様子で何か気になるようなことはありましたか?

いいえ、あまり口を開くことはなくなったけれど、彼は変わらず優しいわ。

地下にいるのは怪人ではない、と誤解を解こうと思いませんか?

広まってしまった噂って、中々消えないものです…初めはそうしていたのですが、ね。

もしかして、あなたがウミチェルリさんを殺してしまったのですか?

…ええ、ごめんなさい。騙していたみたいで…私が殺めてしまったのです。 [良い質問]

ウミチェルリ嬢がいなくなったらあなたがプリマドンナになりますか?

私、富とか名誉が欲しい訳じゃないです…ですが、結果的にはそうなるのかもしれません。ああ、エリク… [良い質問]

名物のシャンデリアを見させてもらってよろしいでしょうか

はい、こちらへ…(豪華なシャンデリアがキラキラと輝いている)いかがでしたか…?

これからどうするおつもりですか? 自首します? それとも罪を隠して普段通り振る舞います?

…私は。私は、今は、罪から逃れるつもりはありません。ただ、彼に会いたいです、最後に…ですが、罪を犯した私に会う資格などあるのでしょうか… [良い質問]

どうして襲われたのか、心当たりは何もないのですか?

前から、気に入らないと言われていたので、あと、私が歌手をやっていることが気に食わなかったと…

シャンデリアを落としたら事故に見せかけることができるのでは?

私にはそんなことは…それに、良いことではないでしょう…?私一人なら、罪を償うのが道理では、と。

エリクさんに会いに行きましょう

会いたいです…ですが会っても良いのでしょうか…?殺人者に会いに来られても迷惑ではないでしょうか? [良い質問]

エリクさんは心優しい方なのでしょう?事情を話せばわかってくれます。これからどうするか相談するためにも会いに行きませんか?

わかり、ました…そうですよね。彼なら、きっと。私の懺悔にだって耳を傾けてくれるでしょう…皆様、本当にありがとう… [正解]
………
私は、あなた方に沢山のことを話しました。初めて会ったのに。長い付き合いでもないのに。それは、きっとおかしくなっていたのでしょう。
辛かったあのことも、悲しかったあのことも。
こんな時だけど、こんな時だからこそ話せた。
一年前、オペラ座を大火が襲った。亡くなった方だっていた。私は怖くて、怖くて。
甘いのでしょうね、私は、それでも。
きっと彼はもっと苦しかったというのに。
今日、私は人を殺めた。天使様との幸せもこれでお仕舞い。
代償としては軽すぎるのでしょうか。
善い人になりきれない私への罰。
未練がないなんて言えば嘘になります。
でも。
あなたに、懺悔とお別れを。
「いるのでしょう?…エリク、私の天使様。」
彼は、今日もここにいた。焼け焦げた己の顔で恐怖を与えないために。
「ねぇ…私は、私は。
罪を犯してしまったの。
客席でシャルロッテさんを、この手で
殺めてしまったの。」
…
今日も舞台を歩く。彼の作った客席を、歩く。
あまり会えなくなってしまったから、こうして彼を思い出す。
優しい彼を、熱心な、素敵な彼を。
「ここは僕も携わっていたんだよ、素敵だろう?…と言っても、わかってくれるかわからないけれど、なんてね。」
彼がいなくなってから一層よく分かる。
ここには、彼の想いが詰まっている。
「あら…?」
不意に、声がした。疎ましい、脳裏に焼き付いたあの声が。
「クリスティーナよね?貴女。」
「シャルロッテ…」
思い出したくもない、その名前。
「嬉しいわ、まさかオペラ歌手の方に覚えていただいているなんて!
…どうして歌手なんてやっているの?
貴女が。贅沢な…一生這い蹲ってればいいって、言ったわよね…?」
「前も言ったけど。気に食わない…まるで変わってない。
その綺麗な瞳も、心も。不愉快なの。わかってくれるわよね…?」
彼女は、どうにかしていたみたいで。
憎悪に満ちた表情で、私に襲いかかってきました。
そこからは、よく覚えていないのです。ただ、振り払った時に、座席に頭を打ってしまったのでしょう。
彼女は、動かなくなっていて…
…
「許されないって、分かってる。
殺そうとしたわけじゃなかった…そんなつもりなんか、そんなことを言っても彼女は帰ってこないこと…分かってる。
だから、貴方ともさようなら。
好きよ、エリク。願うことならずっと、一緒に…」
「待って。」
沈黙を守っていた彼が、口を開きました。
「僕は此処の構造に詳しいから。
僕になら、君を守れる。」
それは、思いもしなかった言葉。
「客席の上に巨大なシャンデリアがあるだろう?僕になら《今、彼女を殺す》ことができる。」
そんなのって
感覚が、揺らぐ。
「君は何も悪くない。
クリスティーナ、我が天使。
例え誰からも認められなくても、幸せになろう。
全て僕に任せてくれ、きっと上手く行くから。」
私は間違ってしまったのかもしれません。でも、それでも。
『どうか、お許しください。』
………
条件
1.エリクという恋人が地下にいることを知る。
2.クリスティーナがシャルロッテを殺めたことを知る。
3.その上でエリクに会いにいくことを決意させる。
参加者一覧 3人













このオペラ座で歌手をさせていただいています。
…あまり私の情報は書きませんからね…?
《エリク・ルルー》
私の愛する人。このオペラ座の建築にも携わっていました。
彼は優しいのです…今は地下にいますが会いに行くことも可能ではあります。
ですが、今の私では…
《シャルロッテ・ウミチェルリ》
今回の公演のプリマドンナの方です。
あまり関わりたくはなかったけれど…
私のせいで命を落としてしまいました…お許しください。

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