「アルテミスの紅涙」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
二児の母である五十嵐詩織は、内気な性格である長女の美月が初めて自宅に連れて来た、クラスメイトの池崎みゆきを歓迎した。
挨拶もそこそこに二人が美月の自室に入ったのを確認すると、詩織は堪えていた涙を流しはじめた。
詩織の次女(=美月の妹)の名前は何か?
※最終解答は漢字表記でお願いします。
※出題者として積極的には推奨しませんが、名前の構成要素を総当たり的に特定しようしても構いません。
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※ヒントを希望される場合は質問欄でお伝えください。
6/8(火) 20:00までの出題を予定しています。
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答: 美花
初冬。詩織が初めて授かった命は、生まれてくる前に散ってしまった。
悲しみを乗り越えるために、詩織はその子に「美雪(みゆき)」と名付けて水子供養をしていた。
その後、二人の子宝に恵まれた詩織は、二人の娘にそれぞれ「美月」「美花」と名付けた。
「美雪はこの世に生まれてくることができなかったが、それでも美月と美花のお姉ちゃんなのだ」という想いを、雪月花に託したものだった。
月日は流れ、十数年後のとある朝。
「ねぇお母さん。今日、友達を家に連れてきてもいい?」
美月からそんな申し出を受けた詩織は驚いた。美月は内気な性格で、今まで友達を家に呼んだことなんてなかったからだ。
「池崎さんって言うんだけど、その子も本好きなんだ。だから、私の本棚を見せてほしいって・・・」
たどたどしく話す美月の顔は、しかしとても嬉しそうだったので、詩織も快諾した。
その日の午後、美月が連れて来た快活そうな女の子は、「お邪魔します」と丁寧にお辞儀をしてからこう続けた。
「はじめまして!美月さんの友達の、池崎みゆきと申します!」
美月からは「池崎さん」とだけ聞いていたクラスメイトの下の名前が「みゆき」であることに、詩織は不意を突かれた。
美雪が生きていたらこんな風に成長していただろうかと、無意識のうちにみゆきと美雪を重ね合わせてしまう。
悲しいわけじゃないはずなのに。つらいわけじゃないはずなのに。どうしても目頭が熱くなる。
しかし、ここで涙を流したら美月にもみゆきにも不審に思われてしまうだろう。込み上げる感情を押し殺しながら、詩織も精一杯の笑顔で挨拶を返した。
なんとか表情を崩さないまま挨拶を済ませた詩織だったが、美月とみゆきが部屋に入ったのを見届けると、もはや涙が頬を伝うに任せるしかなかった。
物語:6票納得:7票良質:9票
全体評価で良質部門
ナナマガリ>>
闇スープとしての難易度調整がうまく、水平思考特有の視点変更も取り込まれて良問でした。楽しかったです。
物語部門
Δ>>
斜め上からの問いかけとストーリーが組み合わさって素晴らしい作品になっていると感じます