「母と娘のプリン戦争」「25Good」
良質:15票トリック:9票物語:1票
「ママー、冷蔵庫にあった私のプリン知らない?」
「・・・知らないよ? どこかに別の所に置いたんじゃないの?」
「だってどこにもないんだもん。・・・ママが食べたんじゃないの?」
「食べてません! 私は本当に知らないからあっち行って!」
娘は母親のことを疑っていたが、今の母親とのやりとりで確信した。
(きっとママがプリンを食べたのだろう)
確実な証拠がある訳ではないのに娘がそう思った根拠とは?
「・・・知らないよ? どこかに別の所に置いたんじゃないの?」
「だってどこにもないんだもん。・・・ママが食べたんじゃないの?」
「食べてません! 私は本当に知らないからあっち行って!」
娘は母親のことを疑っていたが、今の母親とのやりとりで確信した。
(きっとママがプリンを食べたのだろう)
確実な証拠がある訳ではないのに娘がそう思った根拠とは?
20年07月18日 22:20
【ウミガメのスープ】 [ダニー]
【ウミガメのスープ】 [ダニー]
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自室に居るとママがドアを開けて入ってきた。
「ママー、冷蔵庫にあった私のプリン知らない?」
マ、ママ? え? 今、私のことママって言った?
確かに最近物忘れがひどくて娘の私の顔も忘れることさえあった。
認知症を疑っていたが、まさか幼児帰りするなんて・・・
「・・・知らないよ? どこかに別の所に置いたんじゃないの?」
「だってどこにもないんだもん。・・・ママが食べたんじゃないの?」
「食べてません! 私は本当に知らないからあっち行って!」
ママは訝しげな顔をして「プリン、プリンどこー」と言いながらまた台所に戻っていった。
・・・どうやらふざけてる訳じゃないみたい。
これは間違いなく認知症だな…
確かに冷蔵庫にプリンはあったけれど、きっとママが食べて忘れてるんだろうなあ。
「ママー、冷蔵庫にあった私のプリン知らない?」
マ、ママ? え? 今、私のことママって言った?
確かに最近物忘れがひどくて娘の私の顔も忘れることさえあった。
認知症を疑っていたが、まさか幼児帰りするなんて・・・
「・・・知らないよ? どこかに別の所に置いたんじゃないの?」
「だってどこにもないんだもん。・・・ママが食べたんじゃないの?」
「食べてません! 私は本当に知らないからあっち行って!」
ママは訝しげな顔をして「プリン、プリンどこー」と言いながらまた台所に戻っていった。
・・・どうやらふざけてる訳じゃないみたい。
これは間違いなく認知症だな…
確かに冷蔵庫にプリンはあったけれど、きっとママが食べて忘れてるんだろうなあ。
「扉」「25Good」
良質:15票トリック:1票物語:7票納得感:2票
大学の友人であるライナスが、朝から授業に出席していないことに気がついたあなたたち。
メッセージアプリでメッセージを送るも、既読がつかないことを心配したあなたたちは、
午前の授業が終わった後、午後のバイトが始まるまでの時間で彼の自宅へ向かい、様子を伺うことにした。
インターホンを押すと、ライナスの母親が出てきた───
【「はーい。あら、君たち、ライナスの友達?
ライナス、今日は体調悪いから大学は休むって言ってたけど……」】
{MISSION:
午後のバイトが始まるまでの3時間以内に、彼が音信不通となった原因の真相を解明せよ。}
メッセージアプリでメッセージを送るも、既読がつかないことを心配したあなたたちは、
午前の授業が終わった後、午後のバイトが始まるまでの時間で彼の自宅へ向かい、様子を伺うことにした。
インターホンを押すと、ライナスの母親が出てきた───
【「はーい。あら、君たち、ライナスの友達?
ライナス、今日は体調悪いから大学は休むって言ってたけど……」】
{MISSION:
午後のバイトが始まるまでの3時間以内に、彼が音信不通となった原因の真相を解明せよ。}
20年09月05日 19:59
【ウミガメのスープ】 [キュアピース]
【ウミガメのスープ】 [キュアピース]

テストプレイ・SP監修:ちくたくさん。ジャンルミス:ウミガメ→亀夫君問題です。
解説を見る
───次の日の朝。
ライナス
「いやー、本当に心配かけてごめん!悪かった。
実は、一昨日の晩……
───12月17日、水平思考サークル部室内にて───
「あの!サンディ先輩。」
「んー?なんだい、ライナス君。」
「あの。イブの日って、何してますか…?」
「え。イブってクリスマスイブのこと?」
「そ、そうです」
「えっと……【あいては、いるけど。】ライナs」
「あっあっそうですよね!!変なこと言ってすみません!それじゃ、また明日!」
「えっ。ちょっ、ちょっと待っ……」
────────────────────────
……ってことがあったんだ。
てっきり、先輩にはイブを一緒に過ごす【『相手』】がいるんだと思ってたけど、イブの予定が【『空いて』】いるって意味だったとは…。
俺、サンディ先輩のこと全然知らなくて。彼氏がいるかどうかもわからずに誘ってたから、
イブを一緒に過ごす相手がいるかいないかがめちゃくちゃ気になってたんだよな。
それで、あんな聞き違いをしてしまったんだと思う。
早速、昨日サークルの部室に先輩に会いに行って、謝って、もう一度誘ってみたよ。そしたらOKだって!!
お前らがいなかったら、ずっと勘違いしてしまっていたところだった。
本当にありがとう!!今度必ず飯おごるな!」
───そして、クリスマス当日。
ライナスの告白を受け入れたサンディ。二人は晴れて付き合うこととなった。
そして、ライナスの友人である異邦人、休み鶴は
ライナスの母親リートと共に、ささやかではあるがとても楽しいクリスマスの時間を過ごすこととなった。
密かにリートに恋慕する二人であったが、それが受け入れられるかどうかはまた別のお話───。
ライナス
「いやー、本当に心配かけてごめん!悪かった。
実は、一昨日の晩……
───12月17日、水平思考サークル部室内にて───
「あの!サンディ先輩。」
「んー?なんだい、ライナス君。」
「あの。イブの日って、何してますか…?」
「え。イブってクリスマスイブのこと?」
「そ、そうです」
「えっと……【あいては、いるけど。】ライナs」
「あっあっそうですよね!!変なこと言ってすみません!それじゃ、また明日!」
「えっ。ちょっ、ちょっと待っ……」
────────────────────────
……ってことがあったんだ。
てっきり、先輩にはイブを一緒に過ごす【『相手』】がいるんだと思ってたけど、イブの予定が【『空いて』】いるって意味だったとは…。
俺、サンディ先輩のこと全然知らなくて。彼氏がいるかどうかもわからずに誘ってたから、
イブを一緒に過ごす相手がいるかいないかがめちゃくちゃ気になってたんだよな。
それで、あんな聞き違いをしてしまったんだと思う。
早速、昨日サークルの部室に先輩に会いに行って、謝って、もう一度誘ってみたよ。そしたらOKだって!!
お前らがいなかったら、ずっと勘違いしてしまっていたところだった。
本当にありがとう!!今度必ず飯おごるな!」
───そして、クリスマス当日。
ライナスの告白を受け入れたサンディ。二人は晴れて付き合うこととなった。
そして、ライナスの友人である異邦人、休み鶴は
ライナスの母親リートと共に、ささやかではあるがとても楽しいクリスマスの時間を過ごすこととなった。
密かにリートに恋慕する二人であったが、それが受け入れられるかどうかはまた別のお話───。
「朝の寝坊が夜に響く」「25Good」
良質:15票トリック:3票物語:4票納得感:3票
カメオとカメコは2泊3日の旅行に来ていた。2日目にカメオはカメコにプロポーズをする予定だ。
その2日目に2人は大寝坊をしてしまう。2人は慌てて準備を済ませ出かけて行った。
その夜、カメオはカメコにプロポーズした。しかしプロポーズの言葉を受けたカメコは笑ってしまった。
しかもその原因は今日の大寝坊にあるという。いったいどういうことだろうか。
その2日目に2人は大寝坊をしてしまう。2人は慌てて準備を済ませ出かけて行った。
その夜、カメオはカメコにプロポーズした。しかしプロポーズの言葉を受けたカメコは笑ってしまった。
しかもその原因は今日の大寝坊にあるという。いったいどういうことだろうか。
20年09月06日 17:28
【ウミガメのスープ】 [REON-X]
【ウミガメのスープ】 [REON-X]
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カメオはプロポーズのときにサプライズを用意していた。
ウィンドウアートである。(窓の光を利用して文字を作る作品。ホテルなどのビルで行われることが多い) そのウィンドウアートを宿泊先のホテルにお願いした。
映す文字は「大スキ」である。ホテル側は快く引き受けてくれた。ホテルがよく見えるレストランも予約し、角度も考え席まで決めた。準備万端である。
しかしプロポーズをするその日に大寝坊をしてしまった。部屋の電気をつけ窓を開け急いで目を覚ます。このままでは折角のデートプランが台無しになってしまう!慌てて2人は部屋を出た。もちろん指輪はちゃんと持った。忘れるわけにはいかない。
ところがカメオは別の忘れ物をしてしまった。ルームのカードキーだ。カードキーを電源ホルダーから抜き忘れてしまったのだ。
ディナーを終えいよいよプロポーズの時。
「カメコ、窓の外を見て」
カメコが外を見ると…
「犬スキ……?」
そう、ルームキーをさしっぱなしだったため2人の泊まっていた部屋の電気がついたまま夜を迎えてしまったのだ。
大の字に余計な点をつけてしまった。「せっかくの計画が…大失敗だ…」カメオはうなだれる。しかしカメコは笑顔だった。
「こんなの用意してくれたのね、私のために。ありがとう。私も『犬スキ』よ笑」その言葉にカメオは再び決心を固める。
「あの…! カメコさん… 僕と…結婚してください…!」
Fin
【簡易解答】
慌ててホテルを出た時にルームキーを電源ホルダーに挿したまま出てきてしまった。
プロポーズのサプライズででウィンドウアートを泊まっていたホテルを使って披露する予定だったカメオ。
しかし、自分の泊まっていた部屋の明かりがつきっぱなしのため想定通りの文字を写すことができなかった。これが失敗である。
ウィンドウアートである。(窓の光を利用して文字を作る作品。ホテルなどのビルで行われることが多い) そのウィンドウアートを宿泊先のホテルにお願いした。
映す文字は「大スキ」である。ホテル側は快く引き受けてくれた。ホテルがよく見えるレストランも予約し、角度も考え席まで決めた。準備万端である。
しかしプロポーズをするその日に大寝坊をしてしまった。部屋の電気をつけ窓を開け急いで目を覚ます。このままでは折角のデートプランが台無しになってしまう!慌てて2人は部屋を出た。もちろん指輪はちゃんと持った。忘れるわけにはいかない。
ところがカメオは別の忘れ物をしてしまった。ルームのカードキーだ。カードキーを電源ホルダーから抜き忘れてしまったのだ。
ディナーを終えいよいよプロポーズの時。
「カメコ、窓の外を見て」
カメコが外を見ると…
「犬スキ……?」
そう、ルームキーをさしっぱなしだったため2人の泊まっていた部屋の電気がついたまま夜を迎えてしまったのだ。
大の字に余計な点をつけてしまった。「せっかくの計画が…大失敗だ…」カメオはうなだれる。しかしカメコは笑顔だった。
「こんなの用意してくれたのね、私のために。ありがとう。私も『犬スキ』よ笑」その言葉にカメオは再び決心を固める。
「あの…! カメコさん… 僕と…結婚してください…!」
Fin
【簡易解答】
慌ててホテルを出た時にルームキーを電源ホルダーに挿したまま出てきてしまった。
プロポーズのサプライズででウィンドウアートを泊まっていたホテルを使って披露する予定だったカメオ。
しかし、自分の泊まっていた部屋の明かりがつきっぱなしのため想定通りの文字を写すことができなかった。これが失敗である。
「はかのひ」「25Good」
良質:12票トリック:9票物語:3票納得感:1票
母の日。
親不孝者のカメオが今年も花を買った。
母の日の贈り物の定番。カーネーションである。
だが、カメオはいつもそれを母の墓ではなく赤の他人の墓に供えるのだと言う。
いったいなぜ?
親不孝者のカメオが今年も花を買った。
母の日の贈り物の定番。カーネーションである。
だが、カメオはいつもそれを母の墓ではなく赤の他人の墓に供えるのだと言う。
いったいなぜ?
20年09月08日 01:05
【ウミガメのスープ】 [るょ]
【ウミガメのスープ】 [るょ]

新・深夜の小ネタ集14
解説を見る
カメオには、母はいない。
いや、正確には、昔は居た。
カメオには、血の繋がっていない母がいたのだ。
やんちゃばかりしていたカメオの世話を甲斐甲斐しく焼いてくれた母だった。
言葉にこそ出さなかったが、カメオは母の事が大好きだった。
…しかし、母の方は違っていたようだ。
ある日、ヤクザまがいの商売を終えて帰宅したカメオに、母はこう言った。
『親子の縁を切りたい』
…氷のように冷たい声だった。
そこから先の事はよく覚えていない。
今まで自分が、いかに我慢してきたかを訴える母の声を背に、
気がつけば、カメオは家を飛び出していた。
…あれから、数年が経つ。
連絡も一切取っていなかったが、風のうわさであの人が亡くなったと聞く。
カメオは、彼女を『母』と呼ぶ資格など無いことを知っている。
墓参りに行くときも、いつも決まって「他人の墓だ」と言う。
だから、カメオは今から、『赤の他人』の墓にカーネーションを供える。
それだけのことだ。
かつて母であった赤の他人に、謝罪と感謝を込めて。
答え:
自分の素行の悪さが原因で親子(家族)の縁を切ることになってしまったので、
カメオはその人の墓を『母の墓』と呼ぶ資格は無いと思っているから。
または、単に勘当されて他人になってしまったから。
いや、正確には、昔は居た。
カメオには、血の繋がっていない母がいたのだ。
やんちゃばかりしていたカメオの世話を甲斐甲斐しく焼いてくれた母だった。
言葉にこそ出さなかったが、カメオは母の事が大好きだった。
…しかし、母の方は違っていたようだ。
ある日、ヤクザまがいの商売を終えて帰宅したカメオに、母はこう言った。
『親子の縁を切りたい』
…氷のように冷たい声だった。
そこから先の事はよく覚えていない。
今まで自分が、いかに我慢してきたかを訴える母の声を背に、
気がつけば、カメオは家を飛び出していた。
…あれから、数年が経つ。
連絡も一切取っていなかったが、風のうわさであの人が亡くなったと聞く。
カメオは、彼女を『母』と呼ぶ資格など無いことを知っている。
墓参りに行くときも、いつも決まって「他人の墓だ」と言う。
だから、カメオは今から、『赤の他人』の墓にカーネーションを供える。
それだけのことだ。
かつて母であった赤の他人に、謝罪と感謝を込めて。
答え:
自分の素行の悪さが原因で親子(家族)の縁を切ることになってしまったので、
カメオはその人の墓を『母の墓』と呼ぶ資格は無いと思っているから。
または、単に勘当されて他人になってしまったから。
「【世界田中奇行】一年寝かせたあのうまさ。タナカレー」「25Good」
良質:9票トリック:7票納得感:9票
今日は火曜日。
近所のスーパーの特売日である。
主婦歴45年の田中ももちろん火曜日はこのスーパーへ行く。
火曜日は野菜が安い!
田中はジャガイモやニンジン、タマネギなどカレーの材料を次々と買い物カゴに入れていったのだが、ふと近くにいる女性の目の下のホクロを見つけた時、田中は手にしていた特売品のタナカレー(カレーのルウだよ)を商品棚に戻した。
女性とはそのスーパーで一度会ったことがあるだけで特に親しい間柄でもない。
なぜ田中はタナカレーを棚に戻したな?
※問いかけの語尾の「たな?」を「のだろうか?」に変換しても大丈夫です。たなたな言いたかっただけです。
※タナカレーは酸味と辛味のバランスが9:1のニッチな需要のあるカレールウですが、当問題を解くにあたりその商品特性は重要ではありません。
近所のスーパーの特売日である。
主婦歴45年の田中ももちろん火曜日はこのスーパーへ行く。
火曜日は野菜が安い!
田中はジャガイモやニンジン、タマネギなどカレーの材料を次々と買い物カゴに入れていったのだが、ふと近くにいる女性の目の下のホクロを見つけた時、田中は手にしていた特売品のタナカレー(カレーのルウだよ)を商品棚に戻した。
女性とはそのスーパーで一度会ったことがあるだけで特に親しい間柄でもない。
なぜ田中はタナカレーを棚に戻したな?
※問いかけの語尾の「たな?」を「のだろうか?」に変換しても大丈夫です。たなたな言いたかっただけです。
※タナカレーは酸味と辛味のバランスが9:1のニッチな需要のあるカレールウですが、当問題を解くにあたりその商品特性は重要ではありません。
21年04月13日 12:15
【ウミガメのスープ】 [ダニー]
【ウミガメのスープ】 [ダニー]

4/16 20時まで延長します
解説を見る
田中は近所のスーパーでパートをしている主婦。
火曜日は特売日なので超多忙。必ず田中もシフトに入る。
今日はレジ担当の田中。
お客様が持ってきた商品の詰まった買い物カゴから商品を一度取り出しバーコードをスキャン、もしくは手打ちして、レジに登録し終えた商品を清算済みの買い物カゴに移し替えていくのが主な作業だ。
そして今田中のレジについた女性客。
なんか見覚えあるなあと思いながら田中はレジ打ちを始めた。
女性はカレーを作る気なのだろう、カレーに必要なジャガイモやニンジン、タマネギなどがあり、それらを次々にレジ打ちして精算済みの買い物カゴへと移していく。
そしてお一人様お一つ限りの特売品、タナカレーのレジを通す前にあらためて女性の顔を見た。
田中の視線からそっと目線を外した目元のホクロに見覚えがある。
「あなた… 先程もこのタナカレーを購入しましたね?」
「な、な、な、なんのことですか? 私にはさっぱり…」
「あなたの特徴的なその目元のホクロ。私はしっかと覚えておりますぞ! お一人様お一つまでの商品を2個買おうなぞ万死に値します!ドーーーーン!」
「お、恐れいりました!(ドーーーーンてなに!?)」
そんなやりとりを経て無事お一人様お二つ買いを華麗に阻止した田中。
取り上げたタナカレーを元の商品棚に戻したのでした。
こりゃめでたい。
火曜日は特売日なので超多忙。必ず田中もシフトに入る。
今日はレジ担当の田中。
お客様が持ってきた商品の詰まった買い物カゴから商品を一度取り出しバーコードをスキャン、もしくは手打ちして、レジに登録し終えた商品を清算済みの買い物カゴに移し替えていくのが主な作業だ。
そして今田中のレジについた女性客。
なんか見覚えあるなあと思いながら田中はレジ打ちを始めた。
女性はカレーを作る気なのだろう、カレーに必要なジャガイモやニンジン、タマネギなどがあり、それらを次々にレジ打ちして精算済みの買い物カゴへと移していく。
そしてお一人様お一つ限りの特売品、タナカレーのレジを通す前にあらためて女性の顔を見た。
田中の視線からそっと目線を外した目元のホクロに見覚えがある。
「あなた… 先程もこのタナカレーを購入しましたね?」
「な、な、な、なんのことですか? 私にはさっぱり…」
「あなたの特徴的なその目元のホクロ。私はしっかと覚えておりますぞ! お一人様お一つまでの商品を2個買おうなぞ万死に値します!ドーーーーン!」
「お、恐れいりました!(ドーーーーンてなに!?)」
そんなやりとりを経て無事お一人様お二つ買いを華麗に阻止した田中。
取り上げたタナカレーを元の商品棚に戻したのでした。
こりゃめでたい。