みんなのブックマーク

客にとって変わらぬ光景「1ブックマーク」
月に一度の決まった時間に、その常連客は高級レストランの奥まった個室へと案内される。
彼はいつもの席に着き、{レストラン側が用意する至れり尽くせりのサービスを静かに享受}していた。
料理が運ばれ、グラスが満たされ、{彼は何が運ばれても顔色ひとつ変えず、食事を続け}ていた。
コースは中盤に差し掛かり、彼の食事は滞りなく進むかに見えた。
【しかし、ほどなくして、{彼はふと顔を上げて支配人を呼び止め、何かを尋ね}た。
その問いかけの後、彼は食事を途中で切り上げ、その日はすぐに家路につくことになった。】

【一体何が起こったのか?なぜ彼は食事を中断し、帰宅することになったのだろうか?
明かされていない情報を補完し、この日の出来事の全貌を明らかにしてほしい。】

*通常方式での出題です
25年08月23日 21:36
【ウミガメのスープ】 [mintadel]

いつの間にか3問出せるようになってたので、同時2問目やってみました。




解説を見る
その日、{高級レストランを含む一帯で突如として停電が発生}した。
しかし、個室で食事をしていた{常連客は盲目であったため、停電そのものには全く気づくことなく、そのまま食事を続け}ていた。
盲目で停電に気づかないこのお客様なら、わずかな停電なら事情を説明してもサービスを継続できる‥‥そう思ってしばらく様子を見ていたが、しかし、残念ながら停電は解消しなかった。
{支配人もスタッフもプロ意識の塊‥‥まさに高級なレストランである}。
‥‥
しばらく経っても次の料理が運ばれてこないことに常連客は気づき、不審に思った彼は支配人を呼んで状況を尋ねた。
支配人は、{停電が長時間継続しており、これ以上のサービスの提供が困難であると、申し訳なさそうに告げた}。
そのため、客は仕方なく、その日は帰宅することを選んだのである。

以下はあくまで余談だが、レストラン側の配慮にちゃんと気づいたこの常連客は、この対応に文句ひとつ言わず、レストラン側の会計辞退にも応じず、すべての会計を済ませて帰宅したという。
「今後ともよろしく」という挨拶を残し‥‥